ソフバ魂

ソフトバレーに関することを色々と語っていきます

レシーブは約束事と割り切りから始まる!

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色々な練習場所にお邪魔した時、よく女性にレシーブの悩みを聞くなかで思うことがある。
「コート全体の100%をレシーブでカバーしようとしていない?」

みなさんはどうだろう?
100%の広さをレシーバー2人がかりで拾ってやる!というのは意気込みとしては悪くない。
素晴らしいモチベーションだと思う。
しかし現実は無理だ。
ゲームのストリートファイターに出てくるダルシムってキャラくらい手足が長ければ話は別だ。
いや、選手みんなが軒並み190cm以上でずば抜けた身体能力をもってすれば可能なのかもしれない。
だけどもこれまで数々の強豪チームを見てきたが、そんなチームは未だに見たことがない。
チームの守備力をあげるために必要不可欠な要素は大きく下記2点だと思う。
1.ブロッカー(男性)との約束事を徹底する
2.一番薄いと思うコースは守備範囲から捨てる

1.ブロッカー(男性)との約束事を徹底する

レシーブをする側が一番惑わされるのは相手からのスパイクではなく、味方のブロックによるものが大半だ。
相手のスパイクは踏み込み、目線、空中での体の向きを見ればある程度予測がつく。
だけども味方のブロッカーが縦横無尽に手を動かすようではレシーブ場所は一向に定まらない。
クロスとストレートを重点的にレシーブで構えていても2枚ブロックの間がガラ空きでそこを狙われるとひとたまりもない。
相手のスパイクの真正面に飛ぶと見せかけ、打たれる瞬間にブロックを傾けられてはワンタッチの位置も予測不可能となる。
こういった理由から、ブロッカーとレシーバーには絶対的な約束事が必要となる。
例えば、
「絶対にブロックの間を空けない。ブロックはフルジャンプで真上のスパイクは必ずワンタッチを取る。ストレートは必ず絞める。」
という約束事を決めておけば、レシーバーはインナーコースとクロスを重点的に入れば良いことになる。
ブロックの間やストレートに決められればブロッカーの責任だし、
インナーコースを決められれば女性の責任となる。
責任の所在も明らかになる。
こちらから攻撃をしかける際にもったいないフォーメーションだと思うのが、
男性がインナースパイクを止めにブロックを傾け、その先のインナーコースにも何故か女性がいる時などだ。
ブロックとレシーブで同じコースを守るほどもったいないことはない。
これは技術云々の話ではないため、すぐにでもチームで話し合って約束事を決めておくべきだと思う。

2.一番薄いと思うコースは守備範囲から捨てる


1で男性、女性とで約束事を決めたとしても完全にスパイクを食い止めることはできない。
強打に対して男性、女性の連携ができていても巧みなフェイントをしてくるプレイヤーもいる。
また、基本はクロス方向にしか打たないがコートど真ん中に叩きつけたり、ロングでコートのエンドをついたり、インナーコースを打ってきたりするプレイヤーもいる。
そういった場合は早めに相手のアタッカーを分析し、得意コースと不得意コースを見極めることが重要となる。
見極めた後は苦手なコースは敢えて捨てる覚悟でレシーブに臨むのだ。
ストレートを苦手とするアタッカーに対して、ストレートにレシーブをはっておく必要はない。
まずは可能性の高いコースをブロックとレシーブで塞ぐことは基本であるといえる。
ずば抜けた威力を持つアタッカーも、自分が得意とするコースをことごとく拾われると精神が乱されてしまう。
そうなるとミスも誘発することができる。
ソフトバレーは身体能力はもちろん重要ではあるが、心理戦でもある。
相手の弱みを見つけ、自信を喪失させていくことも立派な戦略なのである。

要約

以上のことを是非とも実戦に役立ててほしい。

自分も緊張して動けなくなることがあるように相手もまた同じ人間である。
心理を読んでいくことでソフバは相当楽しくなってくるし、新しい道が拓けてくる。
相手も人間であるからこそ、その行動パターンを読み取ることでこちらの型にはめることができる。
なので常日頃から練習で男女の役割に応じた約束事は絶対必要になってくる。
今日はストレート重視なフォーメーションでいこう、と言えばブロック、レシーブがそのフォーメーションでうまく連携される、というようになればチームのレベルは間違いなく上がる。
チームの約束事は安定した強さにもなる。
ソフバはチームワークが重要となるスポーツであることを改めて感じていただけたらと思う。